Red roses mean love

Red Roses Mean Love

Red Roses Mean Love

 ★★☆ 
何者かに命を狙われているヒーローのStephen(公爵家の跡取りで現侯爵)。ロンドン郊外の森(森なんてあるのかな?)で、撃たれて瀕死の重傷を負って倒れているところをヒロインHayleyに助けられます。Hayleyは彼を自宅へ連れて行き、誠心誠意介護します。目を覚ましたStephenの目に映ったのはAngel・・・というロマンス小説によくある設定。

(以下ネタばれあります)

ヒロインは船長だった父を亡くして以来(母親も既に他界)、自身の結婚も諦め、四人の弟妹たちの親代わりとなり、秘密の内職をしながら家政を取り仕切っています。

Stephenは、命を狙われているという事情から、Hayleyたちに本当の身分を明かさず、自分は家庭教師だと偽ります。階級差を知らないまま、HayleyはStephenを愛するようになります。StephenもHayleyに惹かれてますが、それが「愛」だとなかなか自覚できないまま、Hayleyと甘い一夜を過ごした翌日、置手紙だけを残してLondonへ去っていきます。

この本、amazon等のレビューを見るとかなり評判が良いのですが、全然楽しめませんでした。中盤からは斜め読みした箇所も多く、Stephenの命を狙っているのが誰なのか、どうやってハッピーエンドに持っていくのか? それだけを知りたいがために途中で投げなかった本です。
 一番気に入らなかった点は、ヒーローがどうしようもないお馬鹿だったこと。私は大人なヒーローが好みなので、28歳(だったかな?)にして高校生のように精神的に未熟なヒーローには本当にイライラさせられました。(他の人たちのレビューを読むと、私の許容範囲は狭いのかなぁと思ったりもするけど、ヒーローが魅力的でなければロマンス小説は面白くありません。)。Bedwynsのようにconsequensesを気にするヒーローであって欲しいものです。親友に、Hayleyのプライバシーに関わる出来事を自分から告白してしまうところもティーンエイジャーのようでいただけません。

ヒロインの賑やかな家族の言動はほほえましくユーモラスでした。コミカルな要素も多かったのですが、同じネタで読者を笑わせようとしているような感じがして辟易させれたこともあり、あまり私の好みではありませんでした。通常、姉妹の場合、長女であるHayleyを"Miss. Albright" 妹たちを"Miss. Pamera "& "Miss.Callie"とファーストネームで呼ぶと思うのですが(P&PでもMr DarcyがジェーンのことをMiss Bennet、次女のエリザベスをMiss Elizabethと呼んでいますよね)、「どのMiss.Albrightを指しているんだ?」とか「そっちのMiss.Albrightじゃなくて・・・」というダイアログが繰り返し出てくるし、ヒーローがヒロインの元婚約者 Mr.Popplemoreの名前を覚えられなくて(嫉妬心から半ば意識的に)Popple××××!と(何度も何度も)毎回異なる間違いで名前を呼んだりする点なども、最初は笑えても、そのうちまたかとイライラしました。
英語に関してですが、語数は比較的多いにも関わらず、Wallpaperで単語も構文も難しくなかったので読み易かったです。