ベン・ラム The Daily Quirk のインタビュー 日本語訳 Part 2 ダイバージェント編

日本でもようやくダイバージェントが公開されました。

何ヶ月も前に訳し終えていたこのPart 2、実は エドワードがピーターに目を刺されるシーンが劇場版でカットされてしまったため、お蔵入りにするつもりでした。でも先日ベンの迫真の演技がExclusive: 'Divergent' Fans Can Finally See That Knife Attackシーンとしてyahoo.movies にアップロードされ、日本のダイバージェント公式ツイッターアカウントでも紹介されたので、せっかく訳した記事だし(稚拙な訳文だけど)、載せることにしました。

原文はこちら  注:この記事は2013年9月4日付で掲載されたものです。

Part1 The White Queen 編はこちら



The Daily Quirk (以下 TDQ ) : あなたは先ほど、The White Queenの撮影中に次の大役であるヴェロニカ・ロスのディストピア・サイエンスフィクション、「ダイバージェント」の映画化作品のオーディションを受けていたと仰いましたね。そのことについてお話しいただけますか?

Ben Lamb (以下BL):精神的にとても疲れました。同時に刺激的なことでもありました。The White Queenが自分のキャリアに門戸を開くことになるとは分かっていましたが、こんなに早く(次のプロジェクトが)来るとは思っていませんでした。とてもエキサイティングな事ではありましたが (The White Queenの)撮影中だったので疲れて骨の折れることでもありました。僕はその役を得るためにLAに二度飛びました。ベルギー滞在中に監督( Neil Burger ) とスカイプで話していたし、シカゴにいる時もひどいWiFi環境で監督とスカイプで会話しました。多くの時間を費やす、疲れる作業でした。それから時差ぼけ状態で戻って( TWQの)撮影を続けましたが、最終的には苦労した甲斐があったということになります。

TDQ:歴史ドラマとサイエンスフィクション映画を行き来することがどんな感じなのか私には想像がつきません。

BL:そうですね、それこそが先ほどから言っている変化に富むということなんです。映画と舞台や他の仕事を行き来するのはいい事です。映画、舞台、ラジオ、テレビ…。全く異なるキャラクターを演じることで、一つの役柄に足留めされることがないというのも良いことだと思います。

TDQ:エドワード役にはどんな魅力を感じましたか?

BL:彼はダイバージェントの原作の中でも変貌するキャラクターとして最も興味深い登場人物の一人だと思います。ゴールデンボーイだった青年が片目を失い、暗くて冷酷な人物になる。このような役を演じる機会はそうあることではないと思います。シリーズが何作出版されるのか、何作映画化されるのか分かりませんが、これほどの人物像の変化を探求できることは大変刺激的なことだと思います。それに僕は男だから銃を持って屋根の上を走り回るのは楽しいでしょうね。

TDQ:それは楽しみですね。事前に原作は読まれたんでしょうか?

BL:いいえ、タイトルも聞いたことがありませんでした。でも献身的で忠実なファンベースがあることを知り、嬉しく思いました。それまでの僕の仕事の多くはシェイクスピアか原作に基づいた作品でしたから、再度、人気のある本の脚色作品を演じることになり、ワクワクしました。

TDQ:あなたが先ほど言われたように、エドワードはバターナイフによる不運な事故に見舞われたわけですが、その場面の撮影について教えていただけますか?

BL:僕が実際に人工装具を目にしたのはその時が初めてでした。猿の惑星などを手掛けたKevin Haleyがどうすれば目を刺された人物らしく見せられるかを全て考え出しました。 僕が記憶する限りでは、メイクには2時間ほど要しました。基本的に目の周りはプラスチックによる特殊メイクでした。キャスティング後にまず最初に行ったのは、KevinとメイクアップデザイナーのBrand(Brevet)と共に、衣装合わせと頭部の装具を作成するためにあちこち車で移動したことでした。実はKevinは人工の閉じた眼を作ったんです。つまり、片目は閉じていて、もう一方の目ははかなりギュッと力を入れて閉じた状態にして、それを刺された方の目に使いました。Kevinはその目を最後に付けて、上からエアブラシを吹き付けました。メーキャップが施された状態で僕は撮影現場に行きましたが、セットにはすでにたくさんの血が塗布されていました。あとは演技をするだけでしたが、セットが非常に素晴らしく雰囲気が出来上がっていたことを考えると、僕の演技のために多くの準備が施されたのだと思います。特殊メイクも含めて。実際にどれだけの痛みが伴うものなのか、必死に想像する必要はありませんでしたから。

TDQ : 撮影した場面は観ることが出来ましたか?

BL : いいえ、まだ観ていません。モニターを見ていた友人らはかなり惨たらしいと言っていました。原作でそのシーンはトリスの感情を強く駆り立てる場面なので、惨たらしいほど良いと思います。僕たちがそれを十分表現出来ていればうれしいです。

TDQ : リミットレスの監督であるニール・バーガーと一緒に仕事をした感想を聞かせて下さい。

BL :本当に素晴らしい経験でした。ニールと一緒に仕事を出来たことを大変嬉しく思います。LAでオーディションを受けていたときは、オーディションが終わるたびにマネージャーに電話をかけ「彼は本当に素晴らしい人だよ」と伝えていました。受け取るアドバイスの全てが俳優の演技を上達させる、そのような監督と仕事を出来る機会はそうあるものではないと思います。通常、あるいは多くの場合、俳優自身が正しい解釈を手探りしているのと同じくらい、監督も良い方向性を模索しているのではないかと思います。そういうものはいつも最初から見つかるものじゃない。でも、なぜかニールは僕に方法を説明せずに的確な注釈を与えることが出来る素晴らしい能力の持ち主なんです。全ての場面で的確なんです。そこが僕が彼を称賛する点であり、また一般的に考えても撮影する上で役に立つことです。それと、彼には映像や全体像を捉える素晴らしい観察眼があると思います。ビジュアル的であり、かつ映画における感情面の景観にもするどい眼を持っている。本当に刺激的な体験でした。

TDQ : 彼(ニール・バーガー)は確かに映像に対して独特の美学を持っていますよね。

BL :しかも毎回変わるんです。一面でしか才能を発揮できない人ではありません。異なる眼を持っているんです。いつも同じような視覚的表現を選択するわけではないということです。

TDQ :他の共演者と仕事をした感想を教えてください。

BL : 皆素晴らしかったです。シェイリーンと一緒に仕事をする機会に恵まれたのは、とても刺激的な事でした。多くの共演者とは撮影後まで会う機会がなかったので。彼らとはサンディエゴのコミコンで顔を合わせました。トリスが複数のキャラクターと一対一になる場面が多いのがこの映画の特徴なんです。原作にあるように。そして、大勢でトレーニングをする場面があり、そこがアクションシーンになります。プロデューサー全員とニール、その他全ての関係者が一緒になるのはとても素晴らしいことでした。

TDQ : 他のプロジェクトの予定はありますか?

BL : 今の時点ではお話出来ませんが、いくつか面白そうなものはあります。

〜インタビュアより〜ベン・ラム氏の今後のプロジェクトがこれまでと同様にエキサイティンングなものになるよう願っています。多分そうなるでしょうし、少なくとも同じものではないでしょう。何故なら彼は(私の母と同様に)「変化は人生のスパイスだ」と信じているにですから。

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