Midsummer Eve at Rookery End


Elizabeth Hanbury
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★★★★★
短編集(リージェンシーロマンス)  

ヨハネ祭はイギリスの伝統的なお祭りのひとつで、中世から様々な催しがあったそうです。 特にヨハネ祭前夜には、本物の恋との出会いを願う紳士淑女が集ったとのこと。
リージェンシー時代、Allingham卿夫妻がカントリーハウスで開催した舞踏会で、運命的な出会いを果たした3組の男女のお話が短編として収められているのが、このMidsummer Eve at Rookery End。 架空の設定ではありますが、著者は建物などの場景をしっかりイメージして描いています。この辺がイギリス人作家の魅力の一つですね。
約2万5千語のなかに3篇というショートストーリーズですが、どの作品もロマンティックでヒーローも素敵でした。 Elizabeth Hanburyのライティングスタイルには品の良さと優しさが感じられて私は好きです。


Siren’s Daughter   6年前、結婚まで誓いながらもお互いに裏切られたと思い込んで別れたDeborahとSir Benedict。ある夏のヨハネ祭前夜、Rookery Endでの舞踏会で再会します。
Blue Figured Silk 未亡人と愛人契約を結ぶつもりだった放蕩者の侯爵Adamが、男に付きまとわれて困っているEveを助けたときに一目ぼれしてしまいます。
A Scandal at Midnight  紳士階級に生まれながらも経済的な事情でAmeliaの家庭教師として働いているVerity。Ameliaに付き添ってきたRookery Endの舞踏会である事件が! Ameliaが嫌っていた縁談相手、Sir Tristanに助けを求めるしかないVerityは…。

ストーリー的にはA Scandal at Midnightが一番気に入ってますが、Siren's DaughterのヒーローがRAのイメージでした。