Just the Sexiest Man Alive

Just the Sexiest Man Alive (Berkley Sensation)

Just the Sexiest Man Alive (Berkley Sensation)

Contemporary Romance   ★★★★☆


シカゴ にメイン事務所を構える大手法律事務所の敏腕弁護士Taylor Donovanは、3000万ドルのセクハラ訴訟を担当するためにロスの事務所へ出向することになった。当然今回の訴訟にも全力投球するつもり。ところがロス事務所の上司から、もう一件余計な仕事を頼まれてしまう。その仕事とは、法廷スリラー映画への主演が決まったハリウッドの超人気俳優、Jason Andrewsに演技のための技術指導をすること。 仕方なくこの仕事を引き受けたTaylorは、Jasonと会うために多忙なスケジュールを調整する。しかし約束時間に姿を現さないどころか、謝罪のコメントさえよこさない彼・・・



いつも洋書(ロマンス)選びの参考にさせていただいているブロガーさんお二人のお墨付き作品。とっても面白かったです。久々に読書エネルギーを充電できた感じがします。
ヒロインのTaylorは仕事ができるだけでなく(なんと6年間負けなし)、ハリウッド・セレブに混ざっても見劣りしないようなルックスの持ち主というスーパーウーマンぶりなのですが、これは作者が意図したキャラクターなのだそうです。ほら、ふつうヒーローが完璧なことが多いでしょ。それを敢えてヒロインに当てはめたらどんな作品が書けるかしら、と思ったそうです。
完璧なヒロインに対し、ヒーローのJasonは二度もTaylorとの約束をすっぽかし、気まぐれでラスベガスに遊びに行ってしまうような自己中でうぬぼれの強い嫌な男。この設定にはとても興味を引かれました。
TaylorはJasonが魅力的なのは認めるものの、Womanizerな男なんてもうこりごり!と思っていて、あくまでプロフェッショナルな態度でJasonに接しようとします。
周囲の人間、特に女性は自分の前にひれ伏すものと思い込んでいるMrハリウッド" The Sexiest Man Alive"は、Taylorの冷めた態度にプライドを傷つけられながらも彼女が気になってしようがない。よし、彼女のチャレンジを受けて立とうじゃないか!と思うものの、追いかけては突き放され、そのたびに口をあんぐりあけて驚いている彼の姿を想像しては笑ってしまいました(^^) 。Taylorが嫉妬するかどうか確かめるためにJasonが取った行動なんてすごく幼稚なのだけど、それで後悔反省してからは、徐々に彼の良い部分が表に現れてきます。
そんな二人、ラスト近くまでキスシーンさえないんですよ。それでも胸キュンできる正統派ロマンスは新鮮味があり、最後まで楽んで読むことができました。

★が半分減ったのは、もともとハリウッドには全く興味がなくて憧れも魅力も感じないのと、fakeの寄せ集めのような人工的な街、ラスベガスにはお金をもらっても行きたいと思わない・・・という私のひねくれ感情のせいです(苦笑)。

でもロマンスとしてはとっても面白い作品で、escape readにすごくお勧めです。



さてさて、Mさんとの約束?で、最後に私にとってのThe Sexiest Man Alive の画像を・・・

  もちろんこの方です・・・。彼がDr Alecを演じたとき、ERの現場で技術指導を受けたそうですが、患者さんの命を救うのに懸命な医師たちと接してみて、「自分の仕事が俳優だってことに罪悪感を覚えた」なんてコメントするかたでございます。Jasonと違ってとても謙虚なんですよ。
もともと堅実な活動をしている英国俳優が好きな私。RAやMMがアメリカに移住してハリウッド俳優になってしまったら、ファンをやめると思います。