When He Was Wicked

When He Was Wicked (Bridgertons)

When He Was Wicked (Bridgertons)

★★★★☆ To Sir Phillip With Loveはパスして、BOOK6に進みました。三女Francescaと、彼女の亡き夫の従兄でFrancescaへの叶わぬ愛を隠し通してきたMichaelの切ないラブストーリーです。
時期的にはTo Sir Phillip With Love、 Romancing Mr. Bridgertonと重なりますが、周囲の出来事とは少し距離感があって、ほとんど主人公二人の世界でストーリーが展開していきます。
このシリーズの中では異色で重いストーリーではありますが、引き込まれてほとんど一気読みしてしまいました。Michaelの6年越しの思いを考えると本当に切ないですが、その分最後に感動があります。とにかくMichaelの気持がよく描かれていて、彼の一言一句や一挙手一投足からFrancescaへの想いが伝わってきて胸が苦しくなりました。ヒロインよりもヒーローに共感しながら読んだストーリーです。(ヒロインの気持がいま一つ伝わってこなかったのが少し残念です)
これまで読んだJQの作品のなかでは一番Sensual度が高いです。もともとスパイスアップするだけのHotなシーンは別になくても構わないと思っている私ですが(というよりも、なくても楽しめる作品がベストだと思っている)、この作品の場面は二人の関係や気持ちを語るのに重要な描写だったので、退屈も抵抗もなく読むことができました。
エピローグはFrancescaの最初の夫、Johnの母親からMichaelに宛てた手紙になります。この手紙が感動的で、特に最後の一文には涙しました。
兄妹たちのmatchmaking?にいつもさり気なく“多大な”影響を与えているColin、本当にNice guyです(自分の気持ちに気付くにはちょっと時間がかかりましたけど・・・)。
巻末にJohnとMichaelの病気に関する著者の解説が載っています。元医学生のJQですが、さらにしっかりリサーチした上で書かれた作品だということがわかり、私の満足度も上がりました。

After a lifetime of chasing women, of smiling slyly as they chased him, of allowing himself to be caught but never permitting his heart to become engaged, Michael Stirling took one look at Francesca Bridgerton and fell so fast and hard into love it was a wonder he managed to remain standing. Unfortunately for Michael, however, Francesca's surname was to remain Bridgerton for only a mere thirty-six hours longer -- the occasion of their meeting was, lamentably, a supper celebrating her imminent wedding to his cousin.

But that was then . . . Now Michael is the earl and Francesca is free, but still she thinks of him as nothing other than her dear friend and confidant. Michael dares not speak to her of his love . . .